「あの人は誰なんですか?」 さいわい、店内は混みあった時間を過ぎていて 誰かに話を聞かれる心配はなさそうだった。 「あの人とは?」 怖い・・・この人 どういうつもりなの? 「僕が契約結婚する人は羽島みかんさんに そっくりですが違う人ですよね?」 「・・・」 「驚いてますか?」 「すみません。」 「別に怖がらせるつもりはないんです。」 「僕はあなたが本物だと知っているだけです。」