「アイ、サチエ、おはーっ。何々? これが例の、”死の手紙”?」


その男子生徒とは、幼馴染みのタケだった。


タケの存在に気が付いたさっちゃんがキュッと体を硬くして、声を緊張で震わせる。


「ちょ、ちょっと! タケ、手紙返しなさいよっ」

ピョンピョンとウサギみたいに跳ねる親友と、背伸びをして、手に入れた紙を渡すまいと左右に振る幼馴染み。


「へぇー。結構内容は詳しく書かれてるんだなぁ」


反抗する彼女を軽くあしらいながら表情ひとつ変えずに手紙を読んでいたタケだったが、一通り内容を読んで、「んっ? 」っと首を傾げる。


「この2通、朝のポストに一緒に入ってたのか? 」

「うん、そうだよ」

「これさ、それぞれ別のヤツが書いたんじゃね?」