「もしかしたら、風邪が酷くなって帰っちゃったのかも知れないね。顔色、優れなかったし。レン、大丈夫かな、....ちゃんと家に帰れてるかな」

私の言葉を聞き納得したのか、タケは携帯を弄り始めた。

「オッケー、分かった。レンには俺から連絡入れてみるよ。ってかさ、」


そこで何故か、彼の目に少年のような輝きが宿る。

「さっきお前ら、何の話ししてたんだ?なんか”死の手紙”とか聞こえたんだけど?」


イタズラ好きのタケにとってそれは、気になるフレーズだったらしい。

まるで散歩に行く犬のように尻尾を振りながら、私達からの言葉を待っている。


さっちゃんと目を合わせ、小さく溜め息を吐いてから私はタケにも”死の手紙”について説明を始めた。