ー....同時刻、線路近くの歩道では...ー
「面倒くせぇー」
近くに住む五十嵐 大輔が、朝の散歩に出掛けていた。
「親、くっそウゼーわ」
朝から両親に「いい加減に働け」と小言を言われ、イライラした気持ちで道を進んでいた。
「働け働け、そればっか。いつかゲーム会社が俺のブログを見て、俺を雇ってくれるってのに。ま、日にちは未定だけど。あ、そうだ」
彼は先ほど商店街のおもちゃショップで見た大人気ゲーム、『monster』の販売チラシを思い出し、意気揚々と携帯を取り出す。
「まさかこんな田舎町に、『monster』を販売する店があったなんてなぁ。小さな町すぎて、転売してる悪徳業者も見落としたんだろな。さっそくブログにこのこと書いてやろ……」
自身のブログを開き、『monster』についての記事を書こうとしたその瞬間。
目の前から、小汚い男が飛び出してきた。
「うおっ! 危ねえ、っつか汚ねぇーなオッサン! 」
それと同時に、鉄臭い匂いが鼻腔に突き刺さる。
携帯から視線を上げると、そこには人身事故現場が広がっていた。
辺りは騒然としており、線路の上には四肢のない女子生徒が血溜まりの中でピクリとも動かずに、横たわっている。
「うわ……やっべぇ」
その場から静かに離れた五十嵐 大輔は、書きかけていた『monster』の記事を削除し、自身の目で初めて目撃した人身事故の凄惨さについて書き始める。
こうして彼は後日、無事に『monster』を購入し、その後もブログのゲームカテゴリーにて1位を獲得し続けていった。
「面倒くせぇー」
近くに住む五十嵐 大輔が、朝の散歩に出掛けていた。
「親、くっそウゼーわ」
朝から両親に「いい加減に働け」と小言を言われ、イライラした気持ちで道を進んでいた。
「働け働け、そればっか。いつかゲーム会社が俺のブログを見て、俺を雇ってくれるってのに。ま、日にちは未定だけど。あ、そうだ」
彼は先ほど商店街のおもちゃショップで見た大人気ゲーム、『monster』の販売チラシを思い出し、意気揚々と携帯を取り出す。
「まさかこんな田舎町に、『monster』を販売する店があったなんてなぁ。小さな町すぎて、転売してる悪徳業者も見落としたんだろな。さっそくブログにこのこと書いてやろ……」
自身のブログを開き、『monster』についての記事を書こうとしたその瞬間。
目の前から、小汚い男が飛び出してきた。
「うおっ! 危ねえ、っつか汚ねぇーなオッサン! 」
それと同時に、鉄臭い匂いが鼻腔に突き刺さる。
携帯から視線を上げると、そこには人身事故現場が広がっていた。
辺りは騒然としており、線路の上には四肢のない女子生徒が血溜まりの中でピクリとも動かずに、横たわっている。
「うわ……やっべぇ」
その場から静かに離れた五十嵐 大輔は、書きかけていた『monster』の記事を削除し、自身の目で初めて目撃した人身事故の凄惨さについて書き始める。
こうして彼は後日、無事に『monster』を購入し、その後もブログのゲームカテゴリーにて1位を獲得し続けていった。



