殺人鬼からのラブレター

***

視界に、血飛沫が舞う。


「キャーーッ! 」
「うわぁー! 」


アイが電車に跳ね飛ばされるのを見た周囲の生徒達が、悲鳴を上げていた。


人を殺しすぎた俺は、例え死後の世界でも。

優しい君と同じ場所には、行けないだろう。


それでも。


俺は、生き続ける限り……


「君を、想うよ」


ポケットにまだ残る彼女の温もりを感じながら、俺はその場に力無く崩れ落ちる。



「……さようなら、アイ」


世界は崩れず、歪まず。

ただそれが現実だとでも告げるかのように、残酷な光景を映し出していた。