殺人鬼からのラブレター

右腕が、温かい手にグイッと引っ張られた。

「わっ! 」

驚きながら腕の引かれた方を向くと、唇に何かが触れる。

それはあまりにも短くて、儚いキスだった。


キョトンとしながら上を見上げると、目尻を下げているレンと目が合う。


「冗談じゃない、本気なんだ」


脳内が熱に侵され、クラクラとする。

そのまま溶けてしまいそうなくらいに。


「アイ……、お前が欲しい」

レンがここまで大胆だったなんて初めて知った私は、金魚のように口をパクパクさせる。

「本当に?本当のホントに、好き? 」

「ああ、好きだよ。アイのことが」


”レンの彼女になりたい”

そんな積年の夢が叶い、私の両頬には涙が流れる。