「龍・・・」


小さな声でゆかりは俺を呼んだ。


俺の胸のドキドキはゆかりの体へ移動する。



初めての感情。


抱きしめているうちに、体の中に熱いものが流れているような…


自分が自分でないような不思議な感覚だった。



気が付くと、


俺はゆかりにキスをしていた。




誰に教わったわけでもないのに…


男はちゃんとキスができるんだと知った。


唇と唇の感触が気持ち良くて、何度もキスをした。



目を開けると、ゆかりが恥ずかしそうな顔で俺を見た。



その顔を見ていると、

またキスをしたくなって自分でもどうしていいかわからなくなった。