今日も雨が降る。



俺のキライな雨。




雨に濡れた制服で席に着く。



また思い出す。






椅子を投げたあの日のこと。






あの日、雨が降ってなかったら…


きっと違った未来があったんじゃないか。




ゆかりに怯えた目で見られることが辛いんだ。




走って逃げた君は


今、何を想う?





廊下を歩く君が俺を見る。




どうして?




どうして目が合う?






俺から逃げた君は



俺を怖いと思う?






俺は怖くないよ。




俺は寂しいんだ。






誰かに心から愛されたいと願うちっぽけな俺。




誰かが俺の為に


泣いてくれることがあるのだろうか?




誰かが俺の為に


声を枯らして怒鳴ることがある?






誰か俺を



心から愛して…






ねぇ、廊下から俺を見てないで、


そばに来て。




俺の手を温めて…