何も知らない龍。 何も聞かない龍。 龍って名前がよく似合う強い目をした人。 もう、 ずっと前から きっと 好きだった。 だから、龍がコーヒーを飲むたびに、私の心が苦しくなるんだ。 ふーっと吐く息が私の前髪を揺らすたびに、心臓が物凄い音を立てる。 まるで、初恋を知った小学生のように、私は赤い顔をしていただろう。