私は、涙の味を忘れないように、ゆっくりと歩いた。



誰にも言えないけど、

彼だけは特別だった。


新垣を忘れさせてくれるかも知れないと、錯覚させてくれた人。



ごめんね、直。


ごめんね、ゆかり。


ごめんね、新垣。



ごめん。

ごめん。



いっぱい悩ませて、傷つけて、嘘ばかりついて・・・

本当の私を見せず・・・


本当にごめん。