【依子】



わかってんだ。


みんなが私を軽蔑してること。


彼女がいるって知ってるくせに、何度も断られてるくせに、まだ新垣を落とそうとしてること。



今日だって、みんなの冷たい視線が痛くないわけじゃない。

殻をかぶって、感じないふりをしてるだけ。



新垣を落とすことは不可能。


こんな服着たって、色気で攻めても無駄な相手。



きっと、直みたいに

新垣の心に響くような優しさや、愛がなきゃ…


もういいんだ。


これで最後にしようと思っただけだから。


新垣の部屋の中を見て、それで満足して、もうストーカー行為は卒業。



1度しか会っていないあの金の髪のあの人が私を止めるから…