ゆかりの声は変わっていなかった。 少し緊張気味の声が、無性にかわいかった。 後ろの席に移動して、俺はゆかりと久しぶりの電話を楽しんだ。 特に用はない、というゆかりだったが、俺とゆかりは話し出すと止まらないくらいに話題がいっぱいあった。 話したいことが溢れて、どうしようもない。 俺はバイトの話や、高校の友達の話をした。 ゆかりも今の高校での話や、親友の直ちゃんの話を嬉しそうにしてくれた。