「大きなお世話です。
別に欲しくないし」

「何言ってんだよ!
お前ずっと独身でいるつもりか?」

「そんな事言ってないでしょうが!!」

「親友だから言うが。お前は全く色気もないし、可愛げもない。だから、お前は男にモテない。だから、モテないお前は本を読んでテクニックを磨いて男にモテるしかないんだよ!!」

「私…モテたくないよ…」

「あのな…。モテないと彼氏出来な…」

「私は、好きな人と付き合いたいの!!」

あっ…。

「お前…好きな人居るのか?」

「居ないよ…。ただ…私は…自分の好きになった人と…付き合いたいなと思っただけで…」

「そうか…」

…好きな人居るって…バレたかな?

「本は…全部捨てろ」

えっ?

「いいの?」

「ああ…モテたくないんだろ?」

「うん…」

「なら、要らないだろ」

「要らないけど…一応平太が買ったものだし…捨てるのは…止めとく」

「あっ、そう」

「ねぇ…何で嬉しそうな顔してるの?」

「お前が好きな人と付き合いたいって言ったからに決まってるだろ」

「あんた…それが嬉しいわけ?」

「当たり前だろ。お前はそういう事に興味ないと思ってたからさ。良かったなって。だって、未子にはもう彼氏が居るし、俺も彼女が出来る予定だからな。そしたら、お前が一人で居る事も多くなるし、心配だったからさ」

「心配しなくて結構」