レリックは、アルフの後ろ姿をうっとりしたような表情で見送っていた。


アルフの後ろ姿は、徐々に小さくなり…一分もしない内に雲の中に消えていった。













同日、人間時間17時53分。



バシュ!



「……っ!」


アルフは右肩を押さえ、ガクンと片膝をついた。

肩からは赤黒い鮮血が滲み出し、うっすらと刻印が浮かび上がってきた。



「これ以上は…助けるなという警告か…。」


アルフは、ぽつりと呟いた。


刻印には、天界で“猶予無し”という意味を表すドクロが刻まれていた。











『死神黙約第28条。如何なる理由があろうと、目標人物を故意に生かすことを禁ずる。この禁を破り続けた者には、刻印が刻まれ、やがてその存在を消滅される。』


パラパラ…

その書の最後のページ。消滅候補の欄に“アルフレッド・フィアラ”と書かれていた。






To be continued…