「でも、なきゃ困るでしょう??」
「まぁ、こんな薄らハゲのオッサンと一緒にいてやってもいいぞっていう新しい空気なんて見つからないだろうからねー」
部長が自らの額なのか頭皮なのか分からない空間を『ペシン』と手のひらで叩いた。
「・・・イ・・・イヤイヤイヤ。 そんな事は・・・」
「何吃ってるの、佐藤くん。 そこは即刻『そんな事ありませんよ、部長!!』って煽ててゴマすらなきゃダメでしょうが。 キミ、営業でしょうが。 オレなんか、視界に入るゴマというゴマを片っ端からすり潰して、同期で1番最初に出世してやったからな!! なんなら、毎日すり鉢小脇に抱えてたからな!! ハゲナメんなよ!!」
『髪の毛生えてりゃ偉いのか!??』とまた自分のオデコ・・・恐らく、オデコを叩く部長。



