「自分ばっかりずるくないですか?? ワタシだって眠れないって言ってるのに。 じゃあ、日下さんも飲まないでくださいよ。 飲まずに眠くなるまでゲームしません?? ここ、結構色々なゲーム置いてありますよ。 トランプもUNOも花札も人生ゲームまである!!」
日下さんがメニュー表を見せてくれないから、仕方なくテレビ台の下にしまわれていたゲームを引っ張りだした。
「人生ゲーム・・・。 あの、車に自分と配偶者と子どもを4人まで乗せる事の出来る、あのゲームをするの?? 美紗ちゃん」
日下さんが冷ややかに笑った。
「何その、今のワタシの心臓を抉るゲーム。 辛いんですけど」
「美紗ちゃんが言い出したんじゃん。 じゃあ、トランプしよう。 スピードしようよ。 オレ、まじで強いから。 負けた記憶がないくらいに強いから。 手の動き、早すぎて見えないから」
日下さんがトランプをチョイスし、鮮やかに切り出した。
「ワタシもめちゃめちゃ得意ですよ」
かなりお久しぶりのトランプに、変にテンションが上がり、気合いが入った。
「お手並み拝見しますか」
日下さんが腕まくりをしながらトランプを配りだしたから、ワタシも顔にかかる横髪を耳に掛け、本気モードに。
どちらかが負ける度に『もう1回!!』などと再戦を繰り返し、腕が筋肉痛になるほどトランプとUNOと花札で遊びまくって、この日は疲労のあまり2人ともいつの間にか眠っていた。



