「金・土曜日ですと、お日にちによって予約がいっぱいの日もございますが、平日であれば概ねどちらの旅館も大丈夫だと思いますが・・・」
ワタシたちに言いたい事があるだろうに、仕事中の真琴ちゃんは滅多な事を言えるわけもなく、日下さんに聞かれた事に業務的に答えた。
「だってさ。 ねぇ、美紗ちゃんがさっき見せてくれたリーフレットの旅館にしない?? 美紗ちゃん、来月有給取ってよ。 来月、3週目とかなら取りやすくない?? 月末月初って何かと忙しいだろうからさ。 週の真ん中、水曜日とか。 どう??」
真琴ちゃんに予約状況を確認した日下さんが、具体的にスケジュールを組みワタシの予定を伺った。
「・・・え??」
何を言いだしているんだ、日下さん。 旅行会社に来ておいて何だけど、ワタシたちがココに来た理由は旅行の予約ではないはずだ。 本当に予約してどうするんだ、日下さん!!



