「浪士組が大和屋に火を放った!!」



それは

彩華が養父母の元へ向かっていた時のこと




大変な騒ぎになり

人集りが出来ていた




『浪士組』と、聞くと、すぐに

人集りをかき分け前へ出た





「・・・何してるの?」





燃える大和屋を見ているだけの

土方に声をかけた




「上 芹沢さんがいる」



土方の視線の先には、確かに芹沢がいた



「だったら早く消してよ!!!」



彩華が、土方を睨む



「近づけねぇんだよ…」



もう一度、大和屋の方を見ると

芹沢と行動を共にしていた者が廻りを囲み

人を近づけないようにしていた




「彩華 危ないから下がってなよ」





平助が彩華に言うが彩華は、納得せず




「私が、そんなこと気にすると思う???」




不機嫌に平助を見てから




勢い良く走り出すと、隣家の屋根に上がる



「その手があったか…」


「嘘だろ… 彩華~」




土方と平助が、呆れる