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新選組が来たことで、池田屋が騒然となる

あちらこちらで、刀が交わる音

男達の叫び声



灯りが消された部屋の隅



彩華は、震えていた



彩華のいる1番奥の部屋まで

沖田が攻めて来た時

逃げ出した男が、戸を開けた事で

外の月明かりが、部屋に差し込んだ



「なんで君がいるの?」


「ん?この女?新選組の知り合いか?」




3人の長州浪士のうち、ひとりが

彩華を掴まえた



「お前が新選組を手引きしたんだな!!!」


「きゃあ!!!」



シュッ



彩華の手を掴んだ男が、あっさりと

沖田に斬られた



「お前は…」


「新選組 沖田総司」



名乗りを上げると、残る2人が

刀を構え直した



「下がってて」



沖田の指示に従い、素直に下がる


しかし、彩華は沖田の異変に気づいていた



〝沖田様が、肩で息をしてるなんて
おかしい… 声も少しガラガラ…
新選組で、夏風邪が流行ってるって
一が言ってた
沖田様、風邪ひいてるんだわ!!!〟