「はい、お茶どーぞ。」

結局この家はひびくんの家でした。家でも、細石くんのお部屋なので見たことはなかったんですけどね。

「雪、元気か?」

「あ、はい。相変わらずですよ。」

「えーっ、雪ちゃんって男だったの!?さざれくーんー?」

「お前は黙ってろよ‥‥」

「さざれがマジだ‥‥助けて時雨ちゃん。」

そう言って怯えているのは‥‥ってあれ?名前なんだっけ‥‥

「あの、名前聞いてなかったんですけ

「あ、俺?俺はね〜」

「あ、こいつはクソガキ友人から名前とってくきでいいよ。」

「ひっどーい!」

くきくん‥‥?」

私がそう言うとさざれくんは大爆笑。くき(?)くんはプルプルと震えていた。

「まぁくきなんだけどね?俺の名前はクソガキのくきじゃなくて、楠木(くすのき)のくきなんだよね。」

「あっ、そうなんですか‥‥!す、すいません!」

「別に堅苦しくしないでいいよ〜?気楽に行こーぜ。」

彼の名前は楠木大和(くすのき やまと)くんと言うらしい。

「呼び止めちまったけど、そーいや、時雨ちゃんどこかに行こうとしてなかったか?」

そう言われてハッとする。


夜月くんに殺される‥‥!!