「さて‥‥!夜月くんに音源届けなきゃ!!」

私は時間に余裕を持って、家を後にした。多分ひびくんの家に夜月くんいそうだから、私の家は少しだけ遠いので早く行かないといけない。

「こーんにちは。」

するとふと後ろから降り注ぐ男の声。

ビクッ‥‥

こ、怖い。助けて‥‥

「八橋時雨さん。だよね?うなずくか、首降るかなにかしないと痛いことしちゃうからね?」

こくこくっ。私はできるだけうなずいた。

「やっぱり素直な子なんだね。嫌いじゃないなー。僕♪」

‥‥怖い。

「おぉっと怖がらないで?ちゃんと知ってるから。」

知らない‥‥

「だから、少しだけ大人しくしてね?」

そう言って私の口に何かを放り込む。

あれ‥‥力が入らない‥‥

「な、なにした‥‥の?」

「おやすみ。またね」

‥‥あぁ。ごめんなさい夜月くん。



今日の締切間に合わないな‥‥


なにかが頬をつたったような気がしたけれど、その時にはもう意識はなかった。