「ごめんなさい」

私は、カワイイらしい。

「分かった。ごめんね、咲ちゃん。」

「いやっ、謝るのは私の方だから…。」

私には、好きな人が、いる。小さい頃から育てている大切な思い。
それは、とても素敵なモノだと思っていた。

「じゃあ…また明日。」

「ウン、じゃぁね…。」

重い空気の中、その男は、走り去っていった。

「はぁ~」


思わずため息がでる。





「わぁっ!」

急に後ろからおされた私は、ビックリして前に倒れた。

「いったぁ~い」

「よっ♪」

「木香ぁ~(ToT)」

私を押したのは木香(モカ)だった。

「咲ちゃん、モテ②♪」

木香は、スポーツ万能で入学早々『陸上部』入った。
今では、私達が通っている学校で、一番足が早い。

「木香は、部活の帰り?」

「ウン、こんな夜遅くまでやるなんて思っても見なかった。」

「しょうがないよ。都大会に、行く準備なんでしょ?」

「そうだけどぉ~」

私達は、高校で知り合った。お互い趣味や、話が合って、最初から『意気投合』って感じだった。