「…自供など、取る必要ありません。なぜなら僕らにはなんのメリットもありませんから」
それは、意図せずとも自然に出た言葉だった。
静かな呟きは確証なくとも、言える言葉だった。
小野の自供がとれたところで証拠があるかどうかもわからない。
それに小野がそんなことを素直に話す理由がまるで見当たらなかった。
規則正しいリズムで机に乗せていた指を上げ、小野を指さした臥雲は気づかれないように息を吐いた。
「…そういうことです。助けが欲しいなら質問に答えてください」
国府谷は未だに、二人の言う助けと言う言葉に引っ掛かりを感じていたが、それでも小野を安心させる意味で頷いて賛同の意思を示した。
力が抜けたようにソファに体を落とし、崩れる様に背もたれに沈み込んだ小野は自棄の様に話し出した。



