「理由っつうか、そのまえに杏奈に話したいことがあってさ」
「……話?なにそれ?」
「だからさ、途中まで一緒に行こう」
「わ…わかったよぉ」
真琴があたしに話があるなんて珍し~!!!
あたし達は一緒に歩きだした。
「で、話って?」
「…ぁあ。
一応杏奈に言っとこうと思ってさ。杏奈、俺……彼女が出来た」
「へ?え―――っ!!?
真琴に彼女ーっ!?マジで?えっ、どんな子どんな子~っ?」
やばい興奮してきた(笑)
「…杏奈、なんでそんなに気になるんだ」
「…え、なんか…。
きっと真琴の彼女だから頭よくて可愛いんだろーなあって思って。
年下?年上?同い年?」
「ふっ、なんだよその予想。杏奈らしいから良いけどさ…。まあ良いや。そんなに気になるなら仕方ねぇな。
えーと、彼女は同い年、多分、杏奈の知り合いだと思う。
…まだ真っ直ぐ行く?」
「あ、うん行くよ~。
えーっあたしの知り合い?誰っ!?」
「――佐原 蒼依[サハラ アオイ]」
「……あたしの中学の元生徒会長だった、あの蒼依先輩っ!?」
あたし、その人にお世話にはなったけど
知り合いってほどでもないんだけど……。

