あたしの1番大切な人



しばらく手を引かれて
真琴のうしろを着いていった。


大分、歩いたと思う。
だって一応校舎の中だけど、あたしはここがどこかわからない。
真琴しかわからないだろう。


ヤバい―――
体力不足だ…
すでに息が上がってる。


部活を引退してから急激に、体力が落ちた気がする(泣)


「…っはぁ…はぁ…っ。もぅ限界。息出来ない。どこまで行くのよ…っ」


そんなことを言ったら、真琴は歩くのをやめて、話し出した。


「――ごめん…っ、杏奈、急ぎすぎた。……それならこの辺で良いかー。先生にバレたら厄介だしな~…」


「バレたらヤバいことでもあるの?」


「…なんで、高校生と面識のない中学生が話してるんだって話になりかねないからさ。…だから、勘弁してくれ」


「――そういうことね。大丈夫」


「ところで――…、よくわかったな、俺が杏奈を探してたの」


「最初に見つけたのは、あたしじゃなくて美優なんだけどね」


「美優かよ。あいつ――。」


「ん?」


ボソッ「余計なこと言ってないよな…?」


「なんか言った?」


真琴がボソッっとかなり小声で話してたので
聞こえなくて聞き直した。


「……なんでもねーよっ!」


「ふーん。それでなんの用だったの?」


あたしが今1番聞きたいのはこれだよ。