――コンコン


 そう考え込んでいるときに部屋のドアをノックする音が聞こえた。すぐに返事をして。


「あ、はーい」


「あ、姉ちゃん?オレだけど入っていい?」

 ノックした人物は弟。


「え、あ…うん」


「じゃあ入るわ」

――ガチャ


 そう言ってすぐに入ってきて、今あたしのちょうど目の前にいるのが、あたしの弟である、
 高瀬 大介[タカセ ダイスケ]。中学二年生。最近成長期なのか身長が急激に伸び始めてきた。前まではあたしの方が大きかったのに――。


 あたしから見れば大介は、バカで生意気で、アホで、お調子者だけど。まあでも心の広さと優しさだけは、誰よりもりいっぱい持ってると思う―

 それと、前も話したけど。最近無駄に真琴の真似をしてるから――
 第二の真琴みたいな?あ、でももちろん真琴の方がかっこいいよ?いや、大介もかっこいいんだけど、真琴の真似し過ぎで微妙……。
 なんか、真琴の真似し始めたらモテ始めたんだって。
 ――まああたしは妙にそれについては納得出来てしまったんだけど。