「葉崎さん!こっちこっち!」

待ち合わせの夏祭りの会場、鳥居のすぐしたに、歩斗君がいた。

歩斗君は浴衣じゃなくて、私服だったけど、シンプルに決めてて、何て言うか、かっこよかった。

かっこい人って何着ても似合うんだな。


「ごめんね、待った?」
「全部!今、来たとこ。」

何か、よくある会話だな。

そんなこと思ってると、歩斗君が私の手を引いてきた。

って、


ええっ!?


「あ、あの.......。」
「ん?あー、はぐれると危ないでしょ。ね。」
「そ、そっか.......。」
「うん。」

何か、丸め込まれた気がするけど、まあ良いか。

自分でも、良く分からない納得の仕方をして、歩斗君と会場の中まで歩いていった。

人でごった返していて、
色んな匂いが混ざってて、
キラキラ、してた。

屋台も沢山あって胸が知らず知らずのうちに高鳴ってた。

楽しんでみようかな。うん。よし。



金魚すくいして、たこ焼き食べて。
いか焼き食べて。たい焼き食べて。

って、食べ過ぎかも。


でも、歩斗君と過ごす夏祭りは本当に楽しくて。
今まで、友達と夏祭りに行くなんてあり得なかった。

こんなに楽しいんだな。

凄く、過ぎる時間が短く感じる。