運命の歯車の狂いは、正常に直されて。
私とオーロラの世界を巻き込んだ闇は、光の粒になった。
「私は、いやしの歌を使っただけだよ」
私一人じゃ、変えられなかった。
仲間がいてくれたから、使命を果たせたんだ。
「琉美のおかげで、ハルシオンによって悪霊の長と融合していたイービルの中から、悪霊の住処だった闇が消えて、契約は無効になったんだよ」
ハルシオンが、無効に?
イービルと悪霊との契約が切れたってこと?
「じゃあ、契約していたイービルが今まで使った魔法は……転生魔法は、どうなるの?」
霊を操る魔法や、催眠魔法や、悪夢を見せる魔法は、元々きちんと消去してあるから、これからの日々に影響は出ないはず。
だけど、転生魔法が私達に受け渡した、前世の記憶と能力は今もなお残されている。
「まさか、契約自体だけじゃなくて、転生魔法もなかったことになっちゃうの?」
本来ならば、前世は思い出していないのが“普通”で。
私は“普通”を何よりも望んできた。
それでも、前世は覚えていたい。
これだけは、譲れない。



