だったら、なおさら、早く無罪だと証明しなければ。
ラジを、悪役にはしたくない。
私が、させない。
「あのさ~、犯人の目星はついてないのぉ?」
グリンのゆったりとした喋り方が、シリアスな雰囲気をぶち壊した。
加速していた鼓動のリズムが、元に戻っていく。
「それが、全くわかんねぇんだ。俺はわけがわからないまま、街を追い出されちまったし」
「ふーん、役に立たないなあ」
「はあ!?」
グリンの小さな呟きに、ラジは怒って眉をひそめる。
きっとグリンは、わざとラジに喧嘩をふっかけたんだ。
いつも通りの空気を作るために。
「んだと、こら」
「本当のこと言っただけじゃーん」
「お前こそ、ダラダラしてるだけじゃねぇか!」
それにしても、二人とも。
喧嘩は、そこらへんにしてください。



