オーロラの歌





「ラジ、おかえ……ゴホッゴホッ」


「ただいま、じいちゃん。ほら、水」


「ありがとう」



やっぱり、ラジがお金を盗んだとは、到底思えないよ。


家族思いの温和な人なのに。



「そちらは、ラジのお友達かい?」



おじいさんが、私とグリンを見て、目尻をくしゃりとさせる。



「はじめまして」


「はじめまして。可愛らしいお嬢さんだねぇ」



おじいさんの穏やかな瞳が、ラジにそっくりだ。


家を見渡していると、視界の端にとある花が映った。


棚の上の花瓶に入っている、一輪の真っ白な花。



「この花って、もしかして万能薬ってやつ~?」



私の隣で花を見たグリンが、ラジに尋ねる。