お母さん、ごめんなさい。
もしかしたら、私の歌は優しさを届けられないかもしれない。
私に手を差し伸べられても、誰も嬉しくないのかもしれない。
『その能力は、誰かを救うために使いなさい』
お母さんとの約束を、破ってしまう。
そんなの、嫌だけど。
私は、誰も救うことができないのかもしれない。
「俺は、オーロラを殺したりなんかしない」
ラジの真っ直ぐな声が、泣きそうだった私の耳にスッと流れ込んできた。
心臓が、嬉しそうに微笑むように、トクンと高鳴った。
この世界が私を殺そうとしても。
私の味方でいてくれる仲間だけには、届けたい。
ありったけの優しさに包まれた温もりを。



