『……しゅ、駿くんに振られても、諦められなくて』
ストーカー犯は、少しずつ話してくれた。
『遊ばれてもいいから、付き合いたくて』
『うん、それで?』
『でも、駿くんはあたしなんか気にも留めないから……』
泣きじゃくるストーカー犯に、思わずため息を吐きそうになった。
泣きたいのはこっちだっつの。
『少しでも駿くんに近づきたくて、それで、気づいたら駿くんの所有物を盗んじゃって』
夕闇に、影が溶けていく。
虚しさが、身体中を埋め尽くしていた。
『最初は、軽い気持ちだったの。だけど一つ盗んだら、物足りなくなって……』
『それで、盗んでも欲求は止まらなくて、ストーカーまでしたんだ?』
俺の怒りが声色から窺えたのか、ストーカー犯は頭を深々と下げた。
『ご、ごめんなさい!!もうこんなことしません。盗んだ物も返します。だから、どうか許して!』
謝ればなんでも許してもらえると思ってんのか。
そう、責められたらいいんだけど、俺には向いていないらしい。
『いいよ』
『ほ、本当?』
『ただし、条件がある』



