頭をひねって考えてみても、さっぱり思いつかない。
……女絡み、とか?
いや、でも、それはあくまで噂で、一度たりとも女遊びしてないし。
誰かが間違って、俺の靴を履いてるとか?
んなわけないか。
『しょうがない』
ため息混じりに呟いて、先生に事情を説明してスリッパを貸してもらった。
どうせすぐに戻ってくるだろう、とたかをくくっていた。
靴が行方不明なまま、一週間が過ぎた。
体育の授業後、制服に着替えようとした俺は、またしても更衣室のロッカーの前で立ち止まる。
『学ランが、ない』
靴だけではなく、学ランまでもなくなっていたのだ。
……まじか。
この事態を軽く見すぎていたのかもしれない。
黙っていたら、悪化してしまった。



