“誰か”の足音と、自分の鼓動が、共鳴し合っているみたいだ。
涙が、溢れてくる。
私に駆け寄ってきた“誰か”の顔が、太陽の光に邪魔されずに、はっきりと視界に映った。
「……江藤、せ、んぱい」
「助けるのが遅くなっちゃってごめんな」
申し訳なさそうに謝った江藤先輩に、私はぶんぶんと首を横に振る。
江藤先輩の髪には寝癖がついていて、私が屋上に来る前から給水塔の上で寝ていたんだ、と察した。
「琉美ちゃん……いや、オーロラ」
江藤先輩の澄んだ瞳が、揺れる。
涙がポロッ、とあっけなくこぼれ落ちた。
「ずっと、会いたかった」
あぁ、あなたは、
「私も会いたかったよ」
本当に、シエルなんだ。
会いたくて、会えなくて。
でも、今、あなたに会えた。



