歌っても、心臓に痛みは感じない。
大丈夫だ。
私は、歌える。
「♪~~甘さが欠けてる未来の 続きに溺れたとしても~~♪」
歌を歌い終えて、静かになった佳那に近寄った。
佳那の周りを包んでいた悪のエネルギーは薄くなっている。
佳那、無事かな?
元に戻った?
「佳那、だいじょ……、っ!」
安易に近づいた私が、愚かだった。
佳那はまだ悪霊にとりつかれていて、私が歌を中断したのを見計らって、両手で私の首をガッと掴んだ。
首を絞められ、息苦しい。
声が、出せない。
「オーロラ」
「……か、」
佳那の名前を呼ぶことも、歌うことも、できなくなってしまった。



