情けなさすぎて、瞳が潤む。
もっと強くなりたいけど、もう二度と弱さを嘆きたくないけど、そう簡単に強くはなれない。
私にできるのは、歌を歌うこと。
ただ、それだけ。
心の底では嫌だと思っていても、能力を発動すれば、悪霊を払える。
ならば、選ぶ道はひとつしかない。
口を開けて、肺に空気を送る。
ねぇ、佳那。
歌で、光を運んであげる。
安心してね。
悪のエネルギーを抹消してみせるから。
どうか、聴いていて。
「♪~~コップいっぱいの涙と 架けられた虹が照らす~~♪」
「うっ、」
私の目の前まで来ていた佳那に、歌の効果が表れた。
佳那は立ち止まって、自分自身を抱きしめる。



