野獣達が怒っているのは、私達が野獣達の領域に無意識に侵入してしまっていたからなんじゃないのかな。
それで、あんなに目を鋭くさせて、私達を睨んでいるんだとしたら。
悪いのは、私達の方。
野獣達が私達を睨むだけで、襲ってきていないのがその証。
私達が何もしなければ、あっちからは攻撃をしてこないはず。
野獣達は、ただ私達が早くここから立ち去ることを願っているだけ。
そんな野獣達と闘って倒そうだなんて、考えちゃダメだよ。
私は、ラジとグリンから離れ、野獣達に近づいていった。
「二人とも、ここは私に任せて」
そう告げた私に、二人は私を信じると伝えるように頷いた。
野獣さん達。
怒らせてごめんなさい。
あなた達を困らせようとしたわけじゃないの。
どうか、どうか。
その殺気を、その怒りを、収めて。



