横から、ラジの「うわっ、また出やがった」という声が、私の耳に届いた。
周りを見渡せば、私達はこの森に生息している野獣達に囲まれていた。
「こいつらは危険だから、オーロラは俺達から離れんなよ」
「オーロラ、安心してねぇ。こいつらなんか、僕一人で倒しちゃうから」
「グリンも何もしなくていい。俺だけで……」
「いやいや、ここは僕が」
気づいたら、ラジとグリンは言い争いを始めていた。
二人とも、今は喧嘩してる場合じゃないでしょう!?
もしかして、二人は昨日私に会いにくる前に、この野獣達を相手に闘ったのかな?
だから、野獣達が危険だってわかっているのかもしれない。
でも……。
「本当に、危険なのかな?」
「え?」
「どういう意味~?」
私の呟きに、二人は喧嘩を中断して、不思議そうに聞き返してきた。
私達を狙う野獣の瞳は、殺気で満ち溢れていた。



