女王様、さっき言いましたよね?
なんで、って。
なんで女王様にいやしの歌が効くようになったのか、って。
確かに、私一人だけの想いでは、女王様の闇に亀裂を生じさせることはできなかった。
だけど、今は私の想いだけじゃない。
お母さんの想いも、背負っている。
私とお母さんの二人分の想いが、女王様を救おうとしているんだ。
お母さんの優しくて大きな、本当の心を知ったから、女王様に光を与えられている。
ありがとう、お母さん。
「♪~~どうか神様お願いです かがや……ゴホッゴホッ」
いつも通り歌えていたのに、途中で歌が強制的に終了させられ、咳き込んでしまった。
もっと歌わなくちゃいけないこの状況で、どうして歌えなくなっちゃうの?
私の覚悟は、この程度じゃないはずだ。
「♪~~どう、か神様おねが……いです 輝きをまと、う幸せをき……みへ~~♪」
心臓の内側から、電流のような痛みが襲う。
タイムリミットを、意識してしまう。
歯切れの悪い歌声を、精一杯奏でた。
「オーロラ?」
「大丈夫!?」
ラジとグリンが、私の異変に気づいて心配そうに眉を下げる。
私は大丈夫と言う代わりに、歌を歌い続けた。
「♪~~世界でいちば、ん好き……だから な……がれ星に祈らな、くても~~♪」
私の歌は、ひどくなる一方だった。
歌声がかすれて、動悸が苦しくなって、息が続かない。



