目を開けると、そこは辺り一面真っ暗で。


自分の姿さえも見えない。



『……皆?』



どこにいるの?


声を張り上げても、返事はない。


何とも言えない孤独感が、心を埋め尽くしていった。



どうして私は、こんなところにいるの?


どうして、誰もいないの?


ここはどこなの?



こんなところ、知らない。


皆のところへ戻りたい。


不安になって、足がすくむ。



瞬間、目の前にシエルが現れた。


ここは暗闇で何も見えないはずなのに、シエルの姿はなぜかはっきりと見える。


そんなことは気にせずに、私はシエルに手を振った。



『シエル!』



けれど、名前を呼んで瞬きをしたら、シエルの胸にナイフが刺さっていた。


目を見開いた時には、もう既にシエルは消えてしまっていた。


え……?


あ、そうだ。シエルは、私を庇って……。



『嫌っ!!』



しゃがみこんで、うずくまる。


シエルが死んだなんて、信じたくない。


私を独りにしないで。


誰も、どこにもいかないでよ。