なってもいい?、じゃなくて、もうなってるんだよ。
とっくのとっくに、ね。
私が大きく腕を広げると、グリンは瞳を潤ませながら、私に抱きついた。
「僕のために歌ってくれて、ありがとう!」
涙ぐむグリンの背中に手を回して、抱きしめ返す。
おかえり、グリン。
「デス・ディメント」
感動で穏やかになっていた雰囲気をぶち壊したのは、女王様がゼロさんにかけた魔法だった。
五回も同じ呪文を囁いた女王様は、私達の前に余裕そうに立ちはだかる。
今のって、催眠魔法?
確実に少し薄れていたはずの洗脳が修復され、ゼロさんはまたうつろな状態になってしまった。
「反撃開始といこうじゃねぇか」
闘う気満々なラジが、「サンクチュアリ・ジャッジ」と呪文を言い、光の縄で女王様を拘束しようとした。
しかし。
「ゼロ」
女王様は逃げようとはせず、ゼロさんになんとかするように頼んだ。
ゼロさんは、ラジが出した光の縄をムチで捕らえて、そのままムチの掴む力で、光の縄を砕いた。



