警備隊に傷つけられなかったのも、私の居場所や隠し通路を知っていたのも。
全部全部、グリンが女王様側の人間だったから?
最初の出会いも、運命じゃなくて、仕組まれていたものだったの?
「……嫌だ」
グ、と拳を握り締める。
「そんなこと信じない!」
今までの旅を、グリンとの思い出を、偽りだと思いたくない。
グリンはチャラチャラしているけど、たまに見せてくれた切なげな笑顔は本物の笑顔だった。
グリンは、本当に私を憎んでいたの?
女王様の部下として、旅をしてきたの?
私には、そうは思えない。
確かにグリンも私の仲間だった。
グリンだって、私を信じてくれていた。
それは、私の勘違いじゃないよね?
グリンが敵だなんて、信じられないよ。
「ふっ、あははは!何を言い出すかと思ったら、アンジェラスに似て不憫な子ね」
笑われたって、罵られたって、構わない。
私は、自分の気持ちに素直でいたい。
きっと、お母さんが私と同じ状況に立ったら、同じように思ったはずだ。
「あなたのお仲間だった彼が、今あたしのそばにいる。それが答えなんじゃなくって?」
女王様は、私を嘲笑いながらそう言った。



