「こちらは魔法使いのゼロ。その隣にいるのが、」
震えが、止まらない。
時間も、止まってはくれない。
どうして。
私のよく知る人が、女王様の近くにいるの?
「あたし専属の殺し屋の、グリンよ」
ねぇ、ゼロさん。グリン。
どうしてよ。
「グリンには、あなたの監視を頼んでいたの。あわよくば殺してほしかったけど」
監視?
なにを、言って……。
「グリンっ!!」
「あは、騙しててごめんねぇ」
私がグリンの名前を叫べば、グリンはいつもの締りのない笑みを作った。
騙してたなんて、嘘でしょ?
本当のことを言ってよ。
お願いだよ、グリン。
「グリンはね、ゼロがテレパスをしたら、事細かに旅のことを教えてくれたのよ。よくできた部下でしょ?」
目に、涙の膜が張る。
現実が、あまりにも辛すぎて。



