五段目を上ろうとした、その瞬間。
――ザアッ、と湿気を含んだ風が吹き。
私の髪色を隠していたフードが、ふわっと取れてしまった。
……あ、しまった。
そう思った時には、もう遅く。
フードを被り直そうとしたあたしの目と、この場から離れようとした警備隊の一人の目が、運悪く重なってしまった。
「あそこにいるのは、オーロラ!?」
目が合った警備隊の一人の大声によって、近くにいた警備隊全員の視線が、階段を上っている私達に集まる。
やばい、やばい、やばい……!
警備隊の一人が、他の警備隊の人にまで、階段に私がいることを知らせてしまい、自体は悪化する一方。
なんで、肝心な場面で見つかっちゃったんだろう!?
作戦を考えている暇はない。
私達は警備隊に捕まらないように、駆け足で階段を上っていく。
長すぎる階段の半分まで上った時、
「お前達は包囲されている」
頭上から野太い声が響いて顔を上げれば、クリスタル・タウンから警備隊が続々と私達の方へ押し寄せてきていた。



