朝食を食べ終えた私達は、荷物を持って地下室から出た。
太陽の光を拒んでいるような陰気な路地を通って、クリスタル・タウンに続く階段を目指す。
昨日来た、階段のそばの細道まで無事にたどり着けた。
あとは、階段を上るだけ。
そしたら、ついにクリスタル・タウンに踏み入れる。
細道から顔を出して、階段辺りを窺う。
警備隊がちょうど階段から離れようとしているところだった。
今がチャンスかも……!
私は皆に、今なら大丈夫だと目で伝える。
フードを目深に被ってから、細道を出て、できるだけ足音を立てないように階段のところへ走った。
灰色の雲が泳いでいる空なんて気にせずに、警備隊の後ろ姿を視界の端で確認しながら進んでいく。
石でできた階段の一段目に足が触れて。
心の中で、よしっ!、とガッツポーズ。
私達の旅の課題である、誰にも気づかれずに、クリスタル・タウンの中央にあるセイント城の正門から女王様に会いにいくことが、本当に達成できるかもしれない。
このまま勢いに乗って、警備隊に気づかれる前に階段を上りきれれば……。



