私達は少し奥の方に戻り、影と一体化するように壁に背中をくっつけ、姿が見えないようにして。
脇道の出口となる、大通りの近くの細道を警備隊が通り過ぎるのを、緊張しながら待った。
ドキ、ドキ、ドキ。
呼吸が浅くなって、鼓動がうるさくなっていく。
静まれ、心臓。
「にゃ~」
足元から鳴き声がして視線を落とすと、そこには一匹の黒猫がいた。
「にゃ~!」
私に構ってほしそうに私の足に頬ずりする黒猫は、先程よりも大きく鳴く。
「ん?そっちから声がしなかったか?」
警備隊の一人が鳴き声に気づいて、私達が潜んでいる近くの脇道を指差した。
ど、どうしよう……!
私は、焦り出して、パニック状態になる。
すると、私の後ろにいたグリンがしゃがみこんで、
「にゃーっ」
「ぐ、グリン?」
足元にいる黒猫に声をかけるように、猫の鳴き真似をした。



