クリスタル・タウンに続く階段までの道のりは、残り半分。
まあ、路地を通ると必然的に遠回りになってしまうから、次の街までの距離はまだまだ長いんだけど。
でも、今のところ警備隊には見つかっていない。
このまま、無事に行けたらいいな。
「この調子だったら、夜になる前にたどり着けそうだな」
暗い脇道を通っていたら、前にいるラジがボソッと呟いた。
夜になる前に、か。
ていうことは、アストラル・グラウンドにもう一泊しなくて済むということか。
想像していたよりも格段にハイペースで進めている証拠だ。
喜んでいると、急に立ち止まったラジの背中におでこをぶつけてしまった。
「ど、どうし……」
「しっ!」
どうしたの、と聞こうとしたら、ラジの前にいたシエルが自分の唇に人差し指を添えて、静かに、と伝えた。
私は、慌てて口をつぐむ。
ふと、コツコツ、と足音が遠くから聞こえてきた。
もしかして……いや、絶対、警備隊がこっちへ来ているんだ!
シエルが静かにしてほしかった理由がわかり、警戒心が膨れ上がる。



