ねぇ、シエル。
もしも、運命に背こうとしても、どんなに抗っても、行き着く先はどれも同じだとしたら。
もしも、頑張っても頑張っても、運命が悪い方向へ動いてしまったら。
もしも、誰かの運命の終わりを、必然的に見出してしまったら。
シエルだったら、どうする?
それでも、そばにいてくれる?
シエルと一緒にウメおばあちゃんの家に帰ると、ラジがウメおばあちゃんの代わりに夕飯の支度をしていた。
どうやら、ウメおばあちゃんは獣族の長として、今日行われる会合に出席しなければいけないらしい。
そのため、ラジが夕飯を作ってくれている。
「私も手伝うよ」
「おう、助かるわ。それじゃあ、この芋の皮を剥いてくれるか?」
「わかった」
キッチンへ移動した私は、手を洗って、ラジから芋を受け取った。
グリンとシエルはリビングで、まったりお茶を飲んでいる。
二人ともちょっとは手伝ってくれてもいいのに、と愚痴を言いそうになりながらも、これが私達らしいのかな、とも思ってしまう。
「その花、どうしたんだ?」
慣れた手つきで芋の皮を剥いていると、ラジが私の髪にさしてある花に気づいた。
「シエルがくれたの。えへへ、可愛いでしょ?」
「あぁ、似合ってる」



