真夜中の空を見張っている欠けた月を、ウメおばあちゃんの家のベランダから見上げる。
「旅の疲れが取れるまで泊まっていってください」と言ってくれたウメおばあちゃんの好意に遠慮なく甘えた俺達は、三日程、ウメおばあちゃんの家に泊まることにした。
ウメおばあちゃんは、本当に優しくて。
三日間フロンティア・シティに滞在する俺達は、至れり尽せり状態。
金を払いたくなるくらいだ。
なんだか申し訳なく思えてくる。
今日は、いろんなことがあったな……。
警備隊に追いかけ回されて、広い大地を歩いて、フロンティア・シティでウメおばあちゃんと出会って。
それから、悲しい真実を知ってしまった。
おかげで眠れない。
まあ、グリンは横になってすぐに寝ちまったけど。
「オーロラは眠れてっかな……」
「オーロラなら、気持ちよさそうに寝ていたぞ」
「そっか」
…………ん?
俺の独り言に誰かが返事をしたことに、数秒遅れて反応する。
「し、シエル!?」
いつの間にか隣にいたシエルに気づいて、オーバーなリアクションをしてしまった。
び、びっくりした。
なにこいつ、気配とかないわけ?
精霊って、こんな突然現れるもんなの?



