「そして、一冊目を間違えて魔法学校に、二冊目をセイント城に送ったんですね?」
「はい、そうだと思います」
ウメおばあちゃんの肯定に、オーロラの表情が陰る。
本当に、禁断の魔法書の最後のページを、当時セイント城にいた誰かが破ったのなら。
いつかそのページに書かれた禁断の魔法を使うつもりで破った、としか考えられない。
「禁断の魔法書に記された魔法のほとんどが、命に関わるものですが」
脳裏に再生される、母さんと父さんの声。
『私達が使おうとしてるのは、その場にある全ての炎を消し去る、“インフィニティ・フォール”という、二人で力を合わせてやる水の魔法』
『全ての炎というのはつまり、目の前に広がる炎も、命の炎も、ってことだよ』
あの日、禁断の魔法の脅威を知った。
たった一つの魔法で、たった一瞬で、全てが消えたんだ。
思い出しただけで、震えが止まらなくなる。
「最後のページに記した、ハルシオンという悪霊との契約は、特に危ないものです」
悪霊との、契約……?



